今日は天気がいいのですが、空がかすみ、ちょっと埃っぽい感じです。
昨日のニュースで九州に黄砂が飛来すると聞いていたので、そのせいでしょうか。日本気象協会の発表によると今日(3月17日)大阪と福岡で黄砂を観測し、規定は10キロメートル以上とのことです。
毎年のことですが、黄砂が飛来すると憂鬱です。
洗濯物は外に干せないし、車は汚れるし、外出も億劫になります。
北京で過去10年で最悪規模の黄砂が発生したので、日本にも影響がありそうです。
今日は、黄砂について、原因や花粉症や妊婦さんへの影響を調べてみました。黄砂の時期を乗り切るために対策できることがないか考えてみます。
黄砂とは
黄砂とは、中国やモンゴル砂漠から、強風によって大気中に舞い上がった砂や塵のことです。偏西風にのって日本をはじめとする広い範囲に降下します。
年々量が増えてきているそうです。
では、くわしく見ていましょう!
黄砂は何が原因なの?
黄砂は自然現象と考えられてきましたが、年々、頻度と被害が大きくなっていて、中国で起こっている砂漠化の影響だと言われています。
黄砂はただの自然現象というだけではなく、森林減少、土地の劣化、砂漠化というような、人為的な面をもった環境問題と考えられるようになりました。
黄砂の時期はいつ?
黄砂は一年中発生しますが、3月~5月に多く発生し、4月が最も多くなります。7月~9月など夏にはあまりみられません。春は偏西風が強くて雨が少ないので、黄砂が飛散しやすいようです。
昔からあった現象ですので、歳時記では黄砂のことを「つちふる」といい、春の季語になっています。風が土砂を巻き上げて降らせるという意味です。
言葉だけ聞くときれいですが、黄砂が発生すると、視界が悪くなり、呼吸器系など体に影響があったりするので注意が必要になります。
黄砂でどんな影響があるの?
洗濯物や車が汚れるのも嫌ですが、黄砂の体への影響について調べてみました。
黄砂アレルギーとは?
黄砂はアレルギーのような症状を引き起こしたり、花粉症などのアレルギーを悪化させたりすることが動物実験などで証明されているそうです。黄砂の人体への影響は「黄砂アレルギー」といわれていて、花粉症と同じような以下の症状があらわれます。
- 目の充血
- 眼精疲労
- のどの腫れ・痛み
- 鼻水
- 鼻血
- せき
- 皮膚のかゆみ
これらの症状は花粉症に比べて症状が重く、期間が長いのが特徴のようです。
黄砂が直接アレルギーを引き起こす原因物質というわけではく、原因は不明だそうです。
今のところ、黄砂にアレルギーを誘発する物質が付着していて、それを吸い込むことでアレルギーを引き起こす可能性があると考えられているようです。
気管支喘息、アトピー、鼻炎、肺炎、気管支炎などの症状を悪化させることもあるようなので、注意が必要です。
花粉症との関係は?
黄砂が多い時期はスギ花粉症の時期にちょうど重なります。上記に書いたように、黄砂アレルギーの症状は花粉症と同じですので、スギ花粉症と黄砂アレルギーの両方があると症状が重くなります。
花粉症かどうかは血液検査で分かるそうですが、症状が黄砂アレルギーかどうかを調べる方法は今のところないようです。
妊婦さんへの影響は?
黄砂の妊婦や胎児の健康に与える影響について、気になる記事がありましたのでご紹介します。
東邦大学、九州大学、国立環境研究所の研究で、胎盤が産前に子宮から離れる「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)に黄砂がどう影響しているのかを約3,000人の妊婦を対象にして調べた結果です。
黄砂の濃度が一定の基準を超える日を黄砂の飛来日と指定。9都府県の113の病院で2009年から2014年にかけて得られた約3,000人の妊婦の出産データを対象に分析を行った。
その結果、出産の1〜2日前に黄砂が飛来すると胎盤の早期剥離が飛来のない日の1.4倍になっていることが分かった。
黄砂飛来時には二酸化窒素など他の大気汚染物質の濃度が高くなる傾向があるが、研究グループは「それらの要因の影響を取り除いた分析結果でも黄砂と早期剥離の関連性が認められた」としており、早期剥離の発症メカニズム解明の糸口になることが期待される。
引用元:つくばサイエンスニュース
常位胎盤早期剥離は、全妊婦の1%ほどに発生しているとされています。胎盤が分娩前に子宮から剥がれてしまい、胎児への酸素や栄養の供給が断たれてしまう、母子ともに危険にさらされるとても危険な疾患です。
妊婦さんは、黄砂の飛来が予測される日は、外出を控えるか、なるべく吸わないような対策をとったほうがいいかもしれませんね。
黄砂の時期の対策は?
健康にも影響がある黄砂。日常生活の中でどんなことに気を付ければいいのか、くわしく見ていきましょう。
基本的には花粉症対策と同じようです。
家にいるときの対策
洗濯物は部屋干しがおすすめです
黄砂が多い日はなるべく部屋干しにしましょう。
洗濯物に付着しても、払えばいいと思ってしまいますが、黄砂は粒子が小さく、スギ花粉の10分の1程度の大きさだそうです。ここまで粒子が小さいと繊維の奥深くまで入りこんでしまうので、少しはたいたくらいでは落とすのが難しいようですよ。
どうしても外に干したいときは、市販の洗濯物カバーを使うとよいようです。
窓の開閉や換気は最小限にしましょう
黄砂が多く飛んでいる日や多い時間は窓を開けないほうがいいようです。換気する場合は短時間でサッと空気を入れ替えましょう。
掃除をする
いきなり掃除機をかけると粒子が部屋中に拡散してしまうので、まずは水拭きしたほうがいいようです。
外出時
黄砂の飛来が多い日は外出を控えるのが一番ですが、そうもいかないので、外出時の対策を調べてみました。
つるつるした生地の洋服を着ましょう
つるつるした生地だと黄砂や花粉が付きにくいです。静電気は微粒子を呼び寄せるので、静電気対策をしましょう。木綿やシルク、麻のような天然素材の服が静電気が起こりにくいです。市販の静電気スプレーも効果があるようです。
メガネやマスクを着用しましょう
マスクは顔にフィットして隙間がないものを選びましょう。
できれば髪を束ね、帽子をかぶったほうが髪につきにくいです。
帰宅時
黄砂を落としましょう!
外出先から帰宅したら、玄関前でほこりとりブラシを使い服の黄砂を落としましょう。はたくと舞い上がった粒子を吸い込んでしまうので静かにおとすほうがいいようです。その後、うがい、手洗い、洗顔をします。
まとめ
黄砂は昔からあるものですが、だんだん頻度と飛散量が増えていることで問題になっています。15日に北京では過去10年で最大規模の黄砂が発生しました。日本にも飛来していますが、中国で見られたように、視界が悪くなることはなく、空がうっすら霞むかどうかくらいになる予想だそうです。
ですが、花粉症の方や、呼吸器系の持病をお持ちの方は症状が悪くなることもあるようですので、対策を万全にしたほうがよさそうです。
外出時のマスク着用や帰宅時の対策をして、必要以上に恐れずに、日常生活の中でできることから黄砂対策を取り入れてみましょう!
最後までお読みいただきありがとうございます。
元気に春を過ごせますように!